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2009.05.16

勝った勝ったと浮かれている場合じゃない?


札幌3-0岐阜
相変わらず、後半の後ろ半分はバタバタした感じになってましたけど、それでも無失点で勝てたことは自信になると思います。
ただ、守備の脆さは相変わらず修正されたとは言い難い面があるし、ソンファンの調子が悪いようにも見えるので、そこは何とか立て直して水戸ちゃん戦に備えてほしいと思います。
で、タイトルは、今日の試合結果とはまったく関係のない話です。


先日、「今シーズン末の契約更改時から」選手の移籍金撤廃(=選手の年齢に応じた移籍係数をなくす、ということなので、厳密には移籍金がゼロになるわけではないのでしょうが・・・・・・)をするとごり押しの決断をしたJリーグ。
これに関しても一言二言文句がない訳ではない(笑)のですが、今度はまた何か怪しげなことを考えているようです・・・・・・
「若手に出番を」J改革案
若手の出場機会を増やしたいなら、うさんくさい「ベストメンバー規定」を取っ払うだけで十分な効果を期待できるんじゃないかと思うんですが、どうでしょうね。
保有選手数の一律な制限をすることは、チームにとっても選手にとっても、マイナスの面が大きいように感じます。
ACLにも出るような強豪チームにとっては、保有選手数の制限がされると怪我人が出たときの影響が大きくなってしまうでしょう。ACLに縁のないチームにしたって、「25人」という保有選手数は少なすぎるように感じます。現在札幌は27名の選手を保有していますが、怪我で長期離脱のソダンとミノをのぞくと25人。J2の51試合を戦うことを考えたとき、新たな故障選手や累積警告で出場できないレギュラー選手が発生したときに、結構選手のやりくりに困る場面がでてきます。記事内でも言及されてましたが、下手すると「紅白戦すらできない」ってことになりかねないと思いますが。
また、選手側にとっても「雇用の場を実質的に減らされる」ことになりますが、どうなんでしょう。
プロ野球のように、60人も70人も選手を保有する必要はありません(笑)。でも、25人ってかっちり線引いちゃうのってどうなんでしょうか。
選手の保有数はそれぞれのチームの目標や経済力にあわせて考えればよく、頭ごなしかつ一律に強制されるべき事柄ではないように思いますけど・・・・・・
また、サテライトリーグの廃止は、ただでさえ練習試合相手に困る札幌にとっては、死活問題とも言えるでしょう。
札大GPやノルブリッツなどが活躍し、JFL加盟が果たせるほどに強くなってくれれば一番いいんですが、それが叶わない間は、ジェフリザーブスのようなチームを自前で抱えて(=現在トップの試合になかなかでられない選手が対象になるでしょうか)JFLに加盟させるとか、そんな荒技でも使わないと、プロチームの練習試合を組むのすら立ちゆかない。そんなことも起こりえます。
カップ戦を水曜日に集中させたら、ただでさえ(決勝戦以外の)観客動員が少ないカップ戦が、いっそう寂しいことになるでしょうね。チームとしても、興業として成り立ちにくいゲームの扱いは大変だろうなぁ。
今のJ2の殺人的日程では到底無理でしょうけど、J2のチーム数がある程度落ち着いて、2回戦総当たりでやれるぐらいになったら、ナビスコ杯を発展的に廃止して、天皇杯の時期をリーグの時期に合わせて平行してやればいいのになぁ、なんてことも考えて見たりしました。ま、そうなるとアマチュアチームの参加の問題などが出てくるので、そこの調整が必要にはなるのでしょうけど。
そして、下部組織をしっかりもち、自前の下部組織から選手を育てろと。
下部組織を持つことは大事だと思うし、札幌もユース上がりの選手が、少しずつではあるけどトップの試合でレギュラー張れるようになってきた現状を考えると、総論としては賛成できます。ここだけは。
でも、JリーグのU-18チームの中には、残念ながらプリンスリーグに参加できていないところもいくつかあります(柏ユースのように、チームそのものは決して弱くないハズなんだけど、何故かプリンス参入戦ではなかなか結果が出せない、というチームもありますが)。
#マスゴミさんの扱いは、プリンスリーグより高校選手権の方が大きいですが、クラブユースチームも参加しすべての試合を45分ハーフで戦うプリンスリーグ、そして、そこから勝ち上がったチームが戦う高円宮杯こそが、日本のU-18世代の最高レベルの大会と言って、差し支えないと思います。
プリンスリーグに参加することが、近々には難しいU-18チームから、「規定に強制される形でプロ選手を作る」ことが、必ずしも「若い年代の育成」につながるんでしょうか?正直疑問です。
それに、札幌にしたってダイゴ・セイヤ・ケンゴなどの世代が試合に出てくる時代まで、10年近くかかっているのです。「6年後の時点で、という条件付きで」と、一応猶予期間はついてますが、6年で本当に間に合うんでしょうか。
また、記事内の文面では、J2では外国人選手の保有を制限する案もあるとか。
確かに、外国籍選手に頼らず強いクラブチームが作れれば、言うことないんでしょうが、ここ1-2年の間にすぐできる話ではないです。
また同じリーグでありながら、J1とJ2でレギュレーションがあまりに違うのは、特に昇降格に頻繁に関わるチームにとってはかなり厳しい条件になるでしょうね。
J2からの昇格チームは、昇格が決まってからJ1を戦うための外国籍選手を増やすいろいろな手間や経済的問題・環境整備の問題に当たらなければならず、J1から降格したチームは、経済的に保有する力はあっても外国籍選手の一部を手放さなければならず、チーム作りの方針転換を迫られる・・・・・・考えて見ただけでぞっとします。で、J2に一度落ちたチームは、よほどのミラクルがなければJ1に定着する希望すら持てない、なんてことにもなりかねないです。それって、寂しいと思うのはワタシだけでしょうか。
現在のJ2で、アジア枠を含む外国籍選手4枠(=3+1)をフルに使っているのは、札幌・仙台・湘南・甲府・C大阪の5チームのみで、いずれもJ1経験があり、今シーズンの再昇格を狙っているところです。それ以外のチームはアジア枠未使用だったり、外国籍選手枠を余していたり。外国籍選手が一人もいないチームもあります。
こんな実情を考え合わせると、これも保有選手数と同じ問題で、それぞれのチームの目標や経済力にあわせて考えればよく、頭ごなしかつ一律にお上から強制されるべき事柄ではないように感じるのです。
北京五輪の惨敗や、U-20世代の国際大会(名前忘れたorz)での予選敗退など、若い年代の代表が育ってこないように見えることに業を煮やしたJFA・Jリーグが、いろいろひねり出した策なんでしょう
でも、実情にそぐわない強化案は所詮机上の空論。こんなんで、当初目的した「若い世代の育成」なんてものを達成できるとは、到底思えないですけどねぇ。

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